ブレードという刃物
フィギュアスケートの靴には、ブレードと呼ばれる刃がついています。
このブレードをコントロールしながら滑ることで、フィギュアスケートは成り立っています。なくてはならないものです。
実はこのブレード、一歩間違えると結構危ないものなのです。
このブレードによって私自身、血が出るようなけがを何度かしました。
見るからに危なそうなギザギザしているつま先だけでなく、
かかとも危ないものです。
一番大きなけがは、ジャンプで転んだときに
自分の左足のブレードが右足の太ももにあたり
レギンスに穴が開くほどの切り傷ができたときです。
「普段はいている靴はこんなに危なかったんだ...。」と、驚きました。
包丁をしばらく使っていると切れ味が鈍くなり、研ぐ必要が出てくるように、
ブレードも長い間滑っていると、止まれなくなったり滑りが悪くなってくるので
研ぐ必要があります。「研磨」や「シャープニング」と呼んだりします。
シャープニングをした直後のブレードは鋭くなっています。
スピンをするときに、様々なポジションを取りながら回るときに
手でブレードを持つことがよくあります。(ビールマンスピンなど)
手袋をつけずにやっても、普段なら手が切れることはありません。
しかし、あるときのシャープニング後は
毎回のようにブレードを持ったところにうっすら切れ線が入っていて、
あまり痛くはなかったですが、とても怖かったです。
練習をしリンクから上がったあとは
ブレードには水分がついているのでタオルで拭くのですが、
友達と話していたりして拭くのが遅くなったときは、
「あ、すぐ拭かきゃブレードが錆びてしまう。」と思って、急いで拭いたりします。
いつもはあまり意識しませんが、そんなこんなの経験から
ブレードはちゃんとした刃物なんだなーと、ふと思わされます。
フィギュアスケートはキラキラした衣装を着て、氷の上を舞う華やかなイメージがありますが、その足元は危険と隣り合わせでもあるのです。