気づいたら10年打ち込んでいた元スケーターの備忘録

元大学生フィギュアスケーターが10年間のスケート人生を通じて感じたことを、当事者ならではの視点から書いたり、そんな私の感性に刺さったモノを紹介します。

フィギュアスケートは花業界に貢献している?!

突然ですが、「フィギュアスケート」と「花」にはどんな関係があるでしょうか?

ぜひどんな関係性があるか想像しながら読み進めていただき、

フィギュアスケートをより多角的に楽しめる一助になれればと思います。

 

今回はこれまでとは少し違うテイストの内容になるかと思いますが

個人的にこういうことを考えるのは純粋に面白いなーと感じるので、

記事にしてみました。

前置きはこのくらいにして、ここからが本題です!

 

スケートを大学生の最後まで続けたことで

周りの方からたくさんの花をいただきました。

引退試合、最後のクラブの練習、クラブから卒業したとき、など。

 

今後の人生でこんなに短い期間にいろんな方から花をいただけることはないのではないか、と思うくらい。

その期間はずっと机の上が華やかになり、幸せな気分でした。

 

私は、大学受験のときに1年ほど休んでいたのですが

もしそのときにそのままやめていたら、こんなに花をもらっていなかったでしょう。

 

フィギュアスケートをやっている人の多くは、大学卒業時に引退します。

もちろん卒業後も趣味で続ける人はいると思いますが、

毎日のように練習をして年に何回も試合に出る、というような

スケート生活からは離れることになります。

 

「引退」というはっきりとした線引があり、

それを周りの人も理解しているからこそ、

素敵な花々をいただくような機会に恵まれたのかなと感じます。

 

花というのは大きなパワーを持っているなぁと感じます。

花を見ると、無条件でその瞬間に心がぱっと明るくなります。

スケートでたくさんの花をもらう以前から、私は花が好きでしたが、

より一層好きになり、それ以来、ちょっとした友人へのプレゼントに

花を選ぶ機会が増えました。

 

たとえ一輪だとしても、

渡した相手は花を見た瞬間に、喜びと驚きが混ざったような表情がはじけます。

その表情を見て、私も幸せな気持ちになります。

その度に「花ってやっぱりいいなぁ、すごいパワーを持っているなぁ」と

しみじみしてしまいます。

 

私はどんどん花に惹かれていき、ある日ふと思いました。

「ところで、花の市場規模ってどのくらいなのだろう。」

私個人としては、数年前と比較すると花にかけるお金は増えましたが、

ほかの人は花を買うのだろうか、と思ったのです。

そこで花の市場について少し調べてみました。

 

・産出額

  1998年 約6,300億円

  2014年 約3,700億円

・1世帯当たりの生花年間購入金額

  2002年 11,540円

  2016年 9,317円

参考ページ〈https://www.ryutsu-kenkyusho.co.jp/ryuken_report/花きの消費拡大に向けて/

 

この数字を見る限り、

花全体の市場の動向としては明るいとは言えないのが現状のようです。

 

ようやくここからフィギュアスケート を絡めて考えていきます。

大きな規模のスケートの試合では選手が滑ったあとに、

リンクにたくさんの花の投げ込みがされることがあります。

ちなみに、それを拾う子どもたちはフラワーガール・フラワーボーイと呼ばれています。

もちろん投げ込まれるものは花以外もありますが、

人気がある選手だと、真っ白なスケートリンクの白の部分が少なくなるくらいの量が

投げ込まれます。

スケートの試合をテレビで見たことがある人は

イメージがわきやすいのではないでしょうか。

 

今ではフィギュアスケートの試合はテレビでも当たり前のように放送され、

試合会場も満員というのは珍しいものではありませんが

決して以前からこのような人気があったわけではありません。

10年前や15年前と比べるとその変化は驚くべきものだと思います。

 

このようなことと「花」を関連づけて考えてみると、私はふと閃きました。

フィギュアスケート界における花の市場は拡大しているのではないか。」

(根拠となる具体的な数字はないのですが。)

 

 フィギュアスケートの人気が高まる

→試合会場に足を運ぶ人が増える

→それに伴って選手へのプレゼントとして花を持っていく人も増える

→花の購入金額増加

 

花全体の市場としては右肩下がりでも、

フィギュアスケート×花」というくくりで捉えると右肩上がりとなっていたら

興味深いなぁと思います。

 

ここまでは、テレビ放送されるような大きい試合のフィギュアスケート×花業界という大きなくくりで考えてみました。

これを個人レベルの「自分」という最小のくくりで考えてみると...

 

冒頭で述べたように、私はスケートを大学生の最後まで続けたことで、

周りの方からたくさんの花をいただきました。

少し言い換えると

「私が大学の最後までスケートを続けたことで、周りの方は花を買う機会があった」

ということになります。

もし私がスケートをしていなかったら、もしくは中途半端な時期にやめていたら、

その方たちは、花を買う機会が1回分減っていたかもしれません。

 

ただただスケートに夢中になっていたら

花屋の売り上げにほんのほんの少し貢献していた、ということが起きていたのです...!

 

まさかの発見。笑 

こんなことは氷の上にいるときは決して思いつきませんでした。

氷の上を離れてスケートのついてあれこれ考えてみると、

現役時代とは違う考えが出てきたりするので、それはそれで面白いですね。